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目次
  • 1. イントロダクション
  • 2. ゼロ埋め(Leading Zero)とは?
  • 3. 関連する用語と別称
  • 4. ゼロ埋めと項目の型の関係
  • 5. ゼロ埋めのSAPでの設定方法
  • 6. ゼロ埋めの活用シナリオ
  • 7. 関連するSAPのテーブルとフィールド
  • 8. ゼロ埋めの実装例(ABAPコード)
  • 9. まとめ

SAPにおける品目コードのゼロ埋め(Leading Zero)の仕組みと関連する用語


1. イントロダクション

  • SAPでは、品目コードや顧客番号、会計科目などで**ゼロ埋め(Leading Zero)**が使用されます。これは、データの一貫性を保ち、システム内でのデータ処理を容易にするためです。
  • 本記事では、ゼロ埋めの基本概念、項目の型との関係、関連する用語、およびSAPでの設定方法について解説します。

2. ゼロ埋め(Leading Zero)とは?

  • 定義:
    • ゼロ埋め(Leading Zero)は、数値や文字列の前にゼロを付け加えることによって、一定の桁数に揃える方法です。たとえば、「123」を18桁の品目コードとして表す場合、「000000000000000123」となります。
  • 目的:
    • データの形式を統一し、検索やレポート生成時に一貫したデータ表示を提供するために使用されます。

3. 関連する用語と別称

  • ゼロ埋め(Leading Zero):
    • SAPでは主に「ゼロ埋め」と呼ばれ、桁数を満たすために数値の前に0を付加する方法です。
  • ゼロパディング(Zero Padding):
    • 「ゼロ埋め」と同様に、数値の前にゼロを追加することを指します。プログラミング分野でもよく使われる用語です。
  • 前ゼロ(Leading Zero):
    • 数値の先頭にゼロを置くことを意味し、ゼロ埋めの別の呼び方です。
  • ゼロサプレス(Zero Suppression):
    • ゼロサプレスはゼロ埋めとは逆に、数値の先頭にある不要なゼロを取り除く操作を意味します。

4. ゼロ埋めと項目の型の関係

項目型ゼロ埋めの適用説明
CHAR(文字列型)適用される品目コード、顧客番号、仕入先番号など、マスタデータで使用。
NUMC(数値型)適用される固定桁数の数値データ。指定桁数に満たない場合、先頭にゼロを追加。
INT、DEC、FLOAT適用されない数値計算目的の型。ゼロ埋めは表示フォーマットとして行う。
  1. CHAR型(文字列型)
    • 品目コード(MATNR)、顧客番号(KUNNR)、仕入先番号(LIFNR)などが文字列型で定義されており、ゼロ埋めが適用されます。たとえば、品目コードMATNRは18桁の文字列型として管理され、短いコードが入力された場合はゼロを追加して桁数を満たします。
  2. NUMC型(数値型)
    • 数値型でありながら文字列の性質を持ち、固定桁数を設定するため、桁数が足りない場合は自動的にゼロが追加されます。例: 5桁のNUMC型項目に45を設定すると00045となります。
  3. INT、DEC、FLOAT型
    • 整数型(INT)、小数型(DEC)、浮動小数点型(FLOAT)ではゼロ埋めは適用されません。これらの型は数値計算の目的で使用され、データ表示においてフォーマッティングを適用することが一般的です。

5. ゼロ埋めのSAPでの設定方法

  1. ユーザー設定でのゼロ埋め表示の変更
    • トランザクションコード SU3 でユーザー設定を開き、「ゼロ抑制」オプションを設定することで、ゼロ埋めの表示有無を切り替えられます。
  2. ABAPでのゼロ埋め
    • ABAPプログラミングでゼロ埋めを行う場合は、文字列操作や表示フォーマットを指定します。
    abapコードをコピーするDATA: lv_material TYPE matnr VALUE '123'. "ゼロ埋めを行って18桁にする WRITE lv_material TO lv_material(18) LEFT-JUSTIFIED.
    • 上記の例では、品目コードがゼロ埋めされ000000000000000123となります。

6. ゼロ埋めの活用シナリオ

  1. マスタデータの管理
    • 品目コードや顧客番号にゼロ埋めを適用することで、データの一貫性を保ちながら、システム内での正確な検索やデータ処理が可能になります。
  2. データ連携
    • 外部システムとデータをやり取りする際、ゼロ埋めされた形式で統一することでインターフェースエラーを減らし、データの整合性を高めます。
  3. 帳票やレポート作成
    • ゼロ埋めされたデータを使用することで、帳票やレポート上で統一感のある表示ができます。

7. 関連するSAPのテーブルとフィールド

テーブル名説明主なフィールドフィールド説明
MARA品目マスタデータを管理するテーブル。MATNR品目コード(ゼロ埋めされた形式)。
KNA1顧客マスタデータを管理するテーブル。KUNNR顧客番号(ゼロ埋めされた形式)。
LFA1仕入先マスタデータを管理するテーブル。LIFNR仕入先番号(ゼロ埋めされた形式)。

8. ゼロ埋めの実装例(ABAPコード)

  • 以下のABAPコード例では、ユーザーが入力した品目コードをゼロ埋めして表示します。abapコードをコピーするPARAMETERS: p_matnr TYPE matnr. DATA: lv_matnr TYPE matnr. lv_matnr = p_matnr. " ゼロ埋めを行って表示 WRITE lv_matnr TO lv_matnr(18) LEFT-JUSTIFIED. WRITE: / 'ゼロ埋めされた品目コード:', lv_matnr.

9. まとめ

  • ゼロ埋め(Leading Zero)は、SAPでのデータ処理においてデータの一貫性や正確な検索をサポートする重要な機能です
  • 品目コードや顧客番号、会計科目などでゼロ埋めが適用され、ゼロパディングや前ゼロといった別の呼び方もあります
  • ゼロ埋めの仕組みを理解し、正しく設定することで、業務プロセスを円滑に進めることができます

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