RCEP(地域的な包括的経済連携)とは-貿易協定-

貿易

RCEPとは

・Regional Comprehensive Economic Partnershipの略。日本語の意味は「地域的な包括的経済連携」です。

・参加国は以下の15ヵ国。
日本、中国、韓国、シンガポール、オーストラリア、ブルネイ、マレーシア、ニュージーランド、 ベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア、カンボジア、ラオス、ミャンマー
※当初はインドも含めた16か国で話し合われていましたが、署名を見送り15か国でスタートしています。
・後述の5か国を除き2022年1月1日に発効。韓国は2022年2月1日、マレーシアは2022年3月1日に発効。インドネシア、フィリピン、ミャンマーについても順次発効される予定。ポイントとしては、今まで特恵適用がなかった中国発などの貨物についても2022年1月から関税上の特恵待遇を受けることが出来るようになりました。
・主な関税撤廃品目として、工業製品や農林水産品、繊維製品等が挙げられますが、輸出・輸入によっても品目が異なったり、相手国によっても異なります。
※詳しくは税関ホームページにてご確認ください。(rcep_gaiyou.pdf (customs.go.jp))

RCEPを適用するには

RCEPを適用するには原産地を証明する必要があり、原産地を証明する方法として下記の方法があります。
①第三者証明制度・・・発給機関により原産地証明書を発給してもらう。
②認定輸出者自己証明制度・・・認定された輸出者により原産地申告を行う。
③輸出者又は生産者による自己申告制度・・・輸出者又は生産者により原産地申告を行う。ただし、現在は日本、オーストラリア、ニュージーランドのみ利用可能。
④輸入者による自己申告制度・・・日本へ輸入する場合のみ輸入者による原産地申告を行うことが出来る。日本以外の締約国においては、全ての署名国において協定が発効された後、導入が検討される予定となっている。

①   第三者証明制度

・原産地証明書の様式は締約国間で共通のものが採用されています。正しい様式は右上に「Form RCEP」と記載されたものであり、記載されていないものは RCEP協定税率の適用のための原産地証明書としては使用できません。
※原産地証明書フォーマットについては税関ホームページをご確認ください。(rcep3.pdf (customs.go.jp))

・発給機関は、
中国:中国税関、国際貿易促進委員会
韓国:韓国関税庁、韓国商工会議所
タイ:タイ商務省
シンガポール:シンガポール税関
・・・と国によって異なります。

②   認定輸出者自己証明制度

・輸出する物品がRCEP協定に基づく原産品であると認めることができる場合に

輸出締約国の権限のある当局により認定された輸出者が原産品申告書を発行します。
・輸入する際は、輸出者が輸出締約国において正当に認定を受けているかどうかを輸出者に確認する必要があります。
・は、仕入書、納品書等の商業上の文書に必要記載事項を記述することで、英語で原産品申告書を作成します。

・認定輸出者が作成する原産品申告書の様式は定められていません。

※税関ホームページに原産品申告書のサンプルフォーマットが掲載されていますので、こちらを使用するのが無難かもしれません。(rcep1.pdf (customs.go.jp))

③   輸出者又は生産者による自己申告制度

・RCEP協定発効時点(2022年1月1日時点)で利用可能な締約国は日本、オーストラリア、ニュージーランドの3か国のみです。
・輸出者又は生産者は、産品が原産品であることを証明するための十分な情報を有している場合に限り、原産品申告書を作成することが出来ます。原産品申告書の様式は定められておらず②で掲載したフォーマット等が使用されるようです。

④   輸入者による自己申告制度

・日本への輸入についてのみ RCEP 協定発効時から利用可能となっています。
・②③と同じく、原産品申告書の様式は定められていませんが、原産品申告書に加え、産品が原産品であることを明らかにする書類(原産品申告明細書及び当該明細書に記載された内容を確認できる関係書類(契約書、価格表、総部品表、製造工程表等))の提出が必要となります。
・原産品申告明細書とは、原産品申告書に記載された産品が RCEP 協定上の原産品の基準を満たすことを説明するための書類です。産品が原産国の製品として認められるための基準(WO、PE等)があるのですが、また別の記事で説明したいと思います。
※原産品申告明細書のフォーマットサンプルについては税関ホームページをご覧ください。
(rcep2.pdf (customs.go.jp))

輸入者による自己申告制度を利用する場合の手順

(1)品目別原産地規則の確認方法

①税関のホームページにアクセスし、「EPA/原産地規則について知りたい」をクリックし「品目別原産地規則の検索」をクリックする。

②国名、HSコード(6桁)を入力し、検索ボタンをクリックする。

③品目ごとの原産地規則が表示される。

→この原産地基準を満たすことの証明をする必要がありますので(2)の書類を行います。※操作方法は添付参照。

 

(2)原産品申告書、原産品申告明細書を作成

(1)で確認した原産地基準を満たすことの説明のできる内容を現地工場側から入手します。
添付の例の場合は、原産地規則はCVCのため、素材リストと製造工程について現地工場から入手します。入手した情報を基に原産品申告書、原産地申告明細書を作成します。
※作成方法は、税関ホームページをご確認ください。https://www.customs.go.jp/roo/procedure/index.htm

(3)フォワーダーへ提出

フォワーダーへインボイス、パッキングリストを提出する際に原産品申告書、原産品申告明細書を一緒に提出します。フォワーダーから税関に申告され、無事に通関許可がおりるでしょう。