この記事では、中小企業診断士試験の1次試験の「企業経営理論」について、記載していきます。 1次試験全体については下記に記載してあるので、合わせてご参照下さい。 [blogcard url="https://tool-net.jp/%e4%b8%ad%e5%b0%8f%e4%bc%81%e6%a5%ad%e8%a8%ba%e6%96%ad%e5%a3%ab%e8%a9%a6%e9%a8%93-%ef%bc%91%e6%ac%a1%e8%a9%a6%e9%a8%93/"]
中小企業診断士受験者にとって、企業経営理論は非常に重要な科目です。 コンサルティングの内容と最も親和性のある内容であり、日々のビジネスに生かせる内容が多い科目です。(筆者の主観)
2次試験にもつながる最重要科目です。2次試験では、1次試験の知識をベースに考え、記述する必要があるため、ここで学習が不足すると、1次試験を通過しても、2次試験で苦労することとなります。
また、学習範囲が非常に広く、力を入れれば入れるほど、学習時間がとられていく沼です。力を入れるバランスを取ることが重要です。
大きく分けると「経営戦略論」「組織論」「マーケティング論」の3つが出題されます。
下記は代表的なものを記載しましたが、一つ一つの理論を覚え、自分のものにしましょう。
2次試験の事例Iと関連する内容です。
下記のようなフレームワークを学習し、コンサルティングの基礎力を培う。
強み弱み、機会と脅威を分析し、強みの活かし方を考える
下記に具体例を挙げます。
S(Strenght:強み):商品力があり、使用している顧客の満足度が高い。
W(Weakness:弱み):会社の規模が小さく、知名度が低い。
O(Opportunity:機会):youtubeというプラットフォームができ、無料で宣伝の動画を正解中に発信することができる。
T(Threat:脅威):中国製の安い商品が台頭してきている。
例えば、W×O:機会を活かし、弱みを克服する。youtubeでの発信をすることにより、認知の向上を図る。(知名度を上げる)
自分の会社や、身近な商品に当てはめて考えることで、知識を定着させましょう。
2次試験では出題企業のSWOT分析を行い、今後、あるいは過去どのような戦略を練っているかを考え、記述する問題が出題されるので、そのような視点を意識すると、後々活きてきます。
マイケルポーターの競争戦略、「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」「業界内での競争」「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」これら5つの競争要因がある。
例えば、商社/小売店であれば、
「売り手の交渉力」:うちの商品を売りたいならもっと高く仕入れてよ。
「買い手の交渉力」:もっと安く買ってくれないなら、競合他社の商品を買いますよ。
「業界内での競争」:競合が値引きをしてきた。新店舗を出店してきた。
「新規参入業者の脅威」:新しい商社/小売店が企業した。
「代替品の脅威」:ECサイトによるインターネット販売の台頭により売り上げが減少。
など、こちらも身近な具体例をみなさん考えてみて下さい。
2次試験の事例Iと関連する内容です。
組織の構造による違い、メリットでメリット。
人的資源の管理、モチベーションをどのように高めるかなどを学びます。
ハーシーとブランチャードが提唱したリーダーシップ条件適応理論。
部下の成熟度に合わせて有効なリーダーの接し方を定義した。
S1:教示的リーダーシップ
⇨成熟度 低:具体的に指示、細かく監督
S2:説得的リーダーシップ
⇨成熟度 中:指示はまだ多いが、質問の回答など、援助が増えてくる。
S3:参加的リーダーシップ
⇨成熟度 やや高い:援助的行動が多く、指示は少なめ。
S4:委任的リーダーシップ
⇨成熟度 高:仕事を任せる。指示も援助も基本的には少ない。
このように成熟度が増加する。と言った理論です。考え方に目新しさはありませんが、こういった成熟度と関わりについて、言語化し、見える化した理論です。
みなさんも自分、及び職場の方の成熟度を考えてみましょう。
2次試験の事例IIと関連する内容です。
マーケティングの定義、マーケティングに関する知識を身につけます。
マーケティングの戦略立案に使う考えとして4Pがあります。
・Product (製品):どのような製品か、特徴は?
・Price (価格):競合と比べて高いのか安いのか?
・Place (流通):販売ルートは?直接販売?代理店経由?
・Promotion (販売促進):広告?イベント?キャンペーン?
自社の商品の4Pを考えてみましょう。
勉強時間は150時間以内を目標にして下さい。
2次試験にも関わる科目であるため、どこまでを1次試験の勉強時間でどこから2次試験の勉強か線引きが難しいと思いますが、 重要科目のため、苦手であれば、他の科目を学習しながら適宜復習に時間をかけるようにしましょう。
人名や理論など、紛らわしい内容も多いので、類似の内容を並べ、まとめて覚えてしまいましょう。
年度 | 合格率 |
令和2年 | 19.4% |
令和元年 | 10.8% |
平成30年 | 7.11% |
平成29年 | 9.01% |
平成28年 | 29.6% |
中小企業診断士、過去の試験結果・統計資料のデータをもとに算出しております。
説明を読むだけでは理解しづらい内容も多いので、学習⇨問題を解いてみる。の繰り返しで理解を深めつつ、記憶の手着を計りましょう。時間の余裕もあり、本が好きな方は気分転換も兼ねて関連書籍などを読んでみるのも良いと思います。
筆者はTBCのテキスト+youtubeの無料講義を活用しました。 こちらの書籍はテキスト+練習問題(過去問)+youtube無料講義(テキスト全ページ分、30時間超)がセットで2,750円の超お買い得本です。
ちなみに、企業経営理論は分厚過ぎて初めて開いた時は終わるのか不安でした。
講義授業は以下から視聴可能です。
[blogcard url="https://waseda-pub.com/archives/category/shindanshi/1ji-2021/01-keizai-2021"]
メインはこちらで学習しました。 その他科目のテキストも合わせて載せておきます。
1週目は下記の順番で初めから最後まで、通して学習を行いました。 テキストを読む⇨動画授業視聴⇨巻末の過去問題集を解く この時点では学習範囲全ての内容を掴む事と、一周やり遂げることを大切にしました。 完璧に勉強したつもりでも1週終わることにはどうせ忘れているので、あまり気にせずにガンガン進めてください。 ノンストップで動画を見続けても30時間以上あるので、気にしていたら1教科の勉強も終わることなく、挫折してしまいます。
1週目で授業を受けた時はなんとなくわかった気になっていたことも忘れていると思いますが、2週目はテキストを読み、問題を解いてみる。これで理解できる内容についてはそのままどんどん学習を進める。 内容が曖昧な箇所についてはyoutubeの授業を1.5倍速にして再視聴の上で、問題を解きました。(理解度に合わせて、youtubeの再生速度を遅くしたり早くしたりはしてました) 3週目あたりになると動画は殆ど見ることなく、テキストの説明と問題の解説を読めば理解できるようになっていると思いますので、あとは苦手な問題を繰り返し等てください。
試験勉強中は合格の事だけを考えれば、テキスト以外の書籍は手を出さない事をお勧めしますが、筆者は読書が好きなため、気分転換も兼ねてに関連図書を読んでいました。
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